##master-page:CategoryTemplate ##master-date:Unknown-Date #format wiki #language ja #acl JGPsecretariat:read,write,delete,revert,admin JGPmember:read All:read == 専門家有志が新gTLD日本語ラベルのルールを検討するパネル「JGP」の設立をICANNに申請 == ==== 2015年2月18日 ==== 2015年2月6日に、専門家有志が新gTLD(generic Top Level Domain)の日本語ラベルに関するルールを検討するパネル「日本語生成パネル(Japanese Generation Panel: JGP)」の設立をICANNに提案しました。 新gTLDの文字列では、英数字以外の文字を用いたもの(国際化ドメイン名(Internationalized Domain Name: IDN))も認められています。その文字列に関するルールを決める活動が2014年よりICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)およびTLDに使われる各言語のコミュニティによって始められました。この活動の一環として、日本のIDNの専門家有志がパネルを設立し、TLDに関するグローバルなルール作りに貢献していきます。 === 新gTLD文字列へのIDNラベルの導入と解決すべき課題 === 2012年1月に募集が開始された新gTLDプログラムにより、現在までに約500の新gTLDが創設され、運用が始まっています。今回の新gTLDプログラムでは、TLDラベル(○○○○.TLDのTLD部分)として、英字以外の文字を用いたもの、いわゆる国際化ドメイン名も創設されています。 今回の新gTLDプログラムでは、TLDラベルの妥当性について、それがIDNかどうかによらず申請された文字列ごとに審査と承認が実施されました。今回の経験を踏まえ、新gTLDプログラムを進めているICANNでは、2016年以降に予定されている次回のプログラム開始に向け、TLDラベルの適切さに関するより明確なルールを定めようとしています。 これまで、.jpを含めいくつかのTLDで、「日本語.jp」のように、その配下へのIDN登録が可能となっています。IDNのラベルが満たすべき条件は、その言語により異なります。例えば、.cn(中国)において登録されるIDNでは「国」と「國」は同じ文字とするルールが策定・運用されていますが、.jp(日本)において登録されるIDNでは、これらは異なる文字として扱われています。このように、現在のインターネットではそれぞれのTLDごとにその配下に登録されるIDNのルールが策定・運用される方式が採用されています。 しかし、TLDラベルそのものの場合は、さまざまな言語の文字列がルートゾーンという一つのドメイン名空間に同居する形になります。例えば、「国語」と「國語」は中国語としても日本語としても存在するため、もし「.国語」や「.國語」というTLDがあった場合、それが中国語のTLDなのか日本語のTLDなのかは区別できません。 こうした状況から、TLDラベルに関しては、使用されるすべての言語をカバーする統一のルールが必要になります。特に、漢字については漢字を共通して利用する中国語、日本語、韓国語(CJK)の各コミュニティが協力・協調してルールを策定する必要があります。 ドメイン名ラベルの文字列に関するルールは「ラベル生成ルール(Label Generation Rule:LGR)」と呼ばれます。ICANNでは2013年からTLDラベルに適用する唯一のLGRであるRootLGRを作成するための作業を進めており、そのための枠組み作り[[#1|(*1)]]と参加者の募集[[#2|(*2)]]を実施し、具体的な検討を開始しています。 RootLGRの枠組みでは、以下の2種のパネルが検討の主体となります。 *言語ごとに存在し、各言語用のLGRを作成する「生成パネル」 * 言語ごとに作成されたLGRを統合し、RootLGRを作成する「統合パネル」 === 日本語LGRの作成に向けた活動とJGPの設立 === 2014年5月、日本のコミュニティによる日本語LGRに関する検討開始に向けて、ICANNの専門家を交え、説明会[[#3|(*3)]]や検討会[[#4|(*4)]]が開催されました。これに呼応する形で、IDNに関する専門家有志が2014年8月より日本語LGRを検討・作成するパネル(Japanese Generation Panel:JGP)の設立準備と、日本語LGRの内容の検討を進めてきました。 今回、JGPの初期構成と検討範囲が明確となったことを受け、日本語生成パネル提案書[[#5|(*5)]]をICANNに提出し、パネルの設立を提案しました。 今回提出された提案書では、議長をJPRSの堀田博文、副議長をJPNICの前村昌紀とし、パネルの構成メンバーとしてIDNに関する8名の専門家が名を連ねています。なお、パネルの構成メンバーについてはICANNによる設立承認後も必要に応じて随時新しいメンバーを、ICANNの承認を得た上で追加することが可能となっています。 === 今後の予定 === JGPでは、中国語LGRや韓国語LGRを検討・作成するパネル、及び統合パネルと連携しつつ日本語LGRの検討を進めます。ある程度の案がまとまった時点で、みなさまからもご意見をいただく予定です。 === 関連情報の入手とお問い合わせ === JGPの活動は、[[http://j-gp.jp|Webサイト]]にて公開しています。 また、JGPに関する各種お問い合わせは、下記までごお願いいたします。 日本語生成パネル事務局 : [[info@j-gp.jp]] === 参考 === <>(*1)Procedure to Develop and Maintain the Label Generation Rules for the Root Zone in Respect of IDNA Labels<
> [[https://www.icann.org/en/system/files/files/lgr-procedure-20mar13-en.pdf]] <>(*2)Call for Generation Panels to develop Root Zone Label Generation Rules<
> [[https://www.icann.org/en/system/files/files/call-for-panels-lgr-11jul13-en.pdf]] <>(*3)ICANNによる国際化ドメイン名に関する技術的な説明会開催のご案内<
> [[https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2014/20140502-01.html]] <>(*4)ICANNからIDN専門家を招き漢字文化圏TLD用IDN関連ルール作りについて議論<
> [[http://jprs.co.jp/topics/2014/140509.html]] <>(*5)Proposal for Generation Panel for Japanese Label Generation Rules for the Root Zone<
> [[attachment:設立提案書/JGP-proposal.pdf|設立提案書 (PDF,172KB)]] <> ----